EasySnapArchiver（以下、ESA）は子ども達の学びの活動を記録し、その質を高めることを支援するためのアプリケーションである。特に幼児のプロジェクトによる学びの活動を対象に開発されたアプリである。子ども達の学びの活動は、EasySnap（iPhone or iPadの実装アプリ： App Storeで配信中）により、動画・静止画・音声・テキストのデータで記録され、それらはAirDropもしくはWi-fiでMacに転送される。ESAに読み込まれたデータは、データカードにまとめられ、カレンダーで保管・管理される。日々子ども達の学びの活動が記録されたデータをもとに、教師（保育者）達は、記録データを選択し学びのエピソードとしてテキストでまとめ、ドキュメンテーションとして作成し、その日の学びの意味を見出していく。それをもとに次の活動デザインを考案し、実践を試みていく。そして日々の活動と記録の繰り返しの中で、アーカイブ化された過去の記録データやドキュメンテーションをキーワードによって簡易に検索することができる。検索された過去の記録は、効果的な振り返り（リフレクション）が可能となる。それによって現在の子ども達の学びの中で、思いもよらない関係を発見し、新しい意味づけや解釈を深めていくことが可能となる。また学びのプロジェクト活動の経緯をマインドマップにまとめることも可能であり、活動プロセスの流れが可視化され全体を俯瞰して捉えていくことができる。ESAは、幼児のプロジェクトの学びを対象としているが、様々な活動を創造的に展開していくためのドキュメンテーションツールとして利用が可能である。またESAは、EasySnapとの組み合わせで開発されており、効果的利用となるが、デジカメやビデオ・ICレコーダーからの読み込みも可能である。開発者：多摩美術大学 情報デザイン学科 植村朋弘／合同会社ドリームグロウ 中野洋一。
